粉体受託加工の「混合」で使われる設備
「混合」工程は粉体加工の品質を大きく左右するため、原料の性質、最終製品の用途などに合わせた混合設備を選定することが大切です。ここでは、食品や化学製品における受託加工で用いられている混合設備の種類と特徴を紹介します。
混合設備の役割と選定ポイント
ここでは、混合設備はどのような役割を持っているのかを解説していきます。また、混合設備の選定のための重要ポイントをまとめました。
粒径・比重・吸湿性の異なる粉体を均一化
混合は粒径や比重、吸湿性がそれぞれ異なる粉体を均一化する工程です。粉末や粒子を均一に混合することで、製品品質を向上させます。製品の特性や品質の一貫性を確保するためにも重要な工程です。
製品の品質や安全性の確保
混合設備は、成分を均一に混ぜて品質を安定させることに加え、例えば食品業界においては味にばらつきを出さないためにも重要な役割を果たしています。また化学製品の製造などでは、危険な材料を混合するケースもあります。このような場合でも混合設備を使用することで、危険な材料の混合でも安全性を確保して混合できます。
原料特性に応じて設備を選定する
混合設備の選定では、混合する粉体の性質に合わせることが大切です。例えば粉体の粒度が細かい粉体の場合はタンブラーミキサーやV型ミキサーなど混合容器回転型などが適しています。また、粘性が高い・湿った粉体の場合には、強制的に羽根で撹拌するパドル型ミキサーが適しているといったように、混合する対象粉体の特質を検討し、特性に応じて設備タイプや回転速度、混合時間を選定していきます。
主な混合設備の種類と特徴
粉体の混合を行うための設備にはさまざまな種類があります。ここでは、「V型ミキサー」「二重円錐型ミキサー」「リボンブレンダー」「高速混合機(ハイスピードミキサー)」の4種類の設備について、それぞれの特徴をまとめました。
V型ミキサー

https://www.dalton.co.jp/product/search/detail/powder/food/DV
V型ミキサーは、その名の通りV型に組み合わせられた円筒容器を回転させ、三次元的な衝突交流とたたみ込み作用を利用することで混合を行っていきます。
穏やかな撹拌を行うことができ粒子を損なわないため、医薬分野や食品分野にて多く使用されています。また、比較的大きな混合比率差や粒度差、比重差がある原料を混合したい場合にも向いていて、小ロット試作を行うケースにも適しています。医薬品や食品のほか、化粧品、化学原料、合成樹脂などにおける粉粒体の混合に用いられます。
二重円錐型ミキサー

https://www.e-sugiyama.co.jp/products/mixer/dry_mixing/soft_mixing/wcone_mixer/
混合槽の両頂部が円錐形になっている、シンプルな構造の混合機です。旋回軸を起点として混合槽全体が回転することによって材料を混合します。回転による対流混合を行うため均一性の高い混合ができ、材料の付着が発生しにくい装置です。乾式混合を行いたいケースに適していることに加えて、粒径差のある粉体にも対応可能です。
リボンブレンダー

https://www.nc-ind.com/equipment/post_21/
装置の中でリボン状の羽が回転することにより、粉体を大きく対流させて均一に混合できます。機械的な力を用いて強制的に粉を動かしながら混合するため、短時間で大容量の粉体を均一に処理するのに向いている装置です。また、少量の液体を添加しながらの混合もできます。
こちらのリボンブレンダーは、食品業界や化学業界、飼料業界において幅広く活用されています。
高速混合機(ハイスピードミキサー)

https://www.earthtechnica.co.jp/powder/p41/
容器に配置した羽根を高速で回転させ、粉体に対して強いせん断力と三次元対流を与えることによって、短時間で均一に混合する装置です。微粉の混合や液添加混合にも対応することが可能で、機能性原料の分散を行いたい場合にも適しています。
混合環境と品質管理体制
食品や化学製品の加工では、複数の製品を同じ工場で扱う場合に他の製品の粉の混入や、異物の混入などの状況は避けなければならないことに加え、アレルゲン管理が不可欠です。
これらのことから、作業エリアを明確に分ける、クリーンルーム環境で加工を行う、原料トレーサビリティの確保、定期的に設備を洗浄するなど、衛生対策を徹底することが非常に重要です。
混合の目的や粉体の特性に合わせた設備選びが重要
こちらの記事では、粉体受託加工における混合について解説を行いました。混合は品質を大きく左右する、重要な工程です。さまざまな種類の混合設備がありますが、混合の目的や粉体の特性などを考慮して選定することや、混合環境・品質管理体制を整えることが非常に重要です。
粉体受託加工

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